COLUMN
研修コラム
日本では少子高齢化に伴う人手不足が深刻化しており、多くの業界で外国人材が重要な戦力となっています。その中で大きな転換点となるのが、「技能実習制度」から「育成就労制度」への移行と、「特定技能制度」の拡充です。
出入国在留管理庁が示した制度概要によると、今後は外国人材を単なる労働力としてではなく、段階的に育成し、日本で長く活躍できる人材へと成長させる仕組みへ移行することが目指されています。
今回は、特定技能制度と育成就労制度の人材基準や業務区分について解説します。
育成就労制度とは?
育成就労制度は、これまでの技能実習制度に代わる新しい制度として創設されます。目的は“「人材育成」と「人材確保」を両立し、特定技能1号への円滑な移行を図ること”です。
従来の技能実習制度では、「国際貢献のための技能移転」が主な目的でした。一方で育成就労制度は、
・日本の人手不足産業を支える
・外国人材を職業人として育成する
・特定技能へのステップアップを促進する
ことが明確に位置付けられています。
また、新制度では「育成就労 → 特定技能1号 → 特定技能2号」というキャリアパスが制度上整理されます。

これまで以上に、外国人材の育成と定着が重視される仕組みです。
日本語能力基準はどうなる?
外国人材の活躍において、日本語力は重要な要素です。制度資料では、各段階で求められる日本語能力が示されています。

【育成就労開始時】
求められる水準:原則としてA1相当以上
想定されるA1日本語能力レベル
・あいさつができる
・簡単な自己紹介ができる
・基本的な指示を理解できる
【育成就労から特定技能1号への移行】
求められる水準:原則としてA2相当以上
想定されるA2日本語能力レベル
・日常的な会話ができる
・職場での基本的なコミュニケーションができる
・簡単な報告・相談ができる
【特定技能2号】
求められる水準:一部の分野ではB1相当以上
想定されるB1日本語能力レベル
・業務内容を説明できる
・問題発生時に状況を伝えられる
・自分の意見をある程度述べられる
長期定着や管理的業務へのステップアップを見据えた基準となっています。
特定技能制度の対象分野は19分野
現在、特定技能および育成就労の対象となる分野は19分野です。
≪厚生労働省関係≫
介護
ビルクリーニング
リネンサプライ
≪経済産業省関係≫
工業製品製造業
建設
造船・舶用工業
自動車整備
≪国土交通省関係≫
航空
宿泊
自動車運送業
鉄道
物流倉庫
≪農林水産省関係≫
農業
漁業
飲食料品製造業
外食業
林業
木材産業
≪環境省関係≫
資源循環
人手不足が特に深刻な産業が対象となっています。
業務区分もより明確に
新制度では業務区分も整理されています。
例えば、工業製品製造業は従来よりも幅広い製造業務が対象となり、機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理、プラスチック成形、食品製造関連などの業務が含まれます。
また、建設は土木、建築、ライフライン設備の3区分で運用されます。
自動車運送業は新たに追加された分野で、トラック運転者、バス運転者、タクシー運転者が対象です。物流や地域交通の担い手不足に対応することが期待されています。
鉄道も新たに追加された分野で、軌道整備や車両整備、電気設備整備、運輸係員、駅務係員、などの業務が対象です。
特定技能2号への移行が拡大
制度改正の大きな特徴の一つが、特定技能2号への移行対象拡大です。
特定技能2号は、
・在留期間更新に上限なし
・家族帯同可能
・長期就労が可能
という特徴があります。
企業にとっては「採用して終わり」ではなく「中核人材として育成する」という発想が重要になります。
これから企業に求められるのは日本語教育
制度を見るとわかるように、外国人材はキャリアアップするほど高い日本語能力が求められます。
しかし現場では、
・指示が正しく伝わらない
・安全教育を理解できない
・報告・連絡・相談が難しい
・後輩指導ができない
といった課題も少なくありません。
特定技能2号への移行や長期就労を実現するためには、継続的な日本語教育、そしてキャリアや定着の支援が不可欠です。
特定技能1号から2号へのステップアップを支援できる企業こそが、これからの人材確保競争をリードしていくでしょう。
学研にほんごキャリアスクールが支援する外国人材育成
学研にほんごキャリアスクールでは、特定技能・育成就労制度に対応した外国人材向け日本語教育を提供しています。
主なサービスとして、
・特定技能1号対策講座
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・外国人実務能力検定(PATF)対策
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などで、単なる試験対策ではなく「現場で伝わる」「キャリアアップにつながる」日本語を重視し、外国人材の成長を支援しています。
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※情報・データ等はコラム公開時点のものです
厚生労働省「育成就労制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001301676.pdf








